

当院の外科は、大阪大学消化器外科の関連病院として一般外科、消化器外科に力を注いでいます。
2010年度の全身麻酔症例は1068例であり、今年は更に前年度の実績を超える勢いです。
まず急性期病院である性格上、急性腹症、例えば消化管穿孔、虫垂炎、腸閉塞、胸部疾患では気胸などの救急疾患を1つの柱にしています。これらの疾患に対しては緊急手術であっても鏡視下手術を第一選択としており、小さな傷での手術を心がけ、患者さまの痛み、手術侵襲などの軽減に努めています。
また新病院では急性腹症科を新設し、さらに周辺地域の救急疾患に対応してまいります。
もう1つの柱であるがん診療は、ガイドラインに従った最新の標準的な手術を施行しています。
消化器センター、内視鏡センターを併設し、初期診断から治療に至るまで一貫した治療を行う体制が確立されていることも当外科の特徴です。
大腸がん、胃がんなどの手術に対しても、高度な鏡視下手術を施行しており、患者さまに優しい手術を提供しています。
また大腸がんに対するESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)手術が2012年4月から保険適応(2010年4月は、最先端医療※であった)となりました。当時から厚生労働省より先進医療施設として認可されおりました当院では引き続き保険適応で治療が可能です。
早期がんを内視鏡にて治療することができるようになりました。
鏡視下手術は小さな切開に直径5mmから12mmの細いトロカールというボールペン状のものを挿入し、内視鏡による画像を見ながら手術を行うものです。
※ 最先端医療(先進医療)とは、厚生労働省の定める概要はこちら。 厚生労働省サイトでの当院の表記
2010年度は全身麻酔症例の32%に鏡視下手術が行われています。
良性疾患であるヘルニア(そけいヘルニア)、痔などの肛門疾患、下肢静脈瘤などは、全国的にも有数の症例数を誇る日帰り手術センターを中心に施行しており、特にヘルニア症例はKugel法(クーゲル法)を第一選択とし、2010年度には443例余を数えています。
また手術だけでなく、臨床研究としては日本外科学会、日本消化器外科学会、日本臨床外科学会など外科主学会への学会発表、論文掲載をはじめ、臨床研修医への教育にも力を注ぎ、バランスの取れた外科医の育成に努めております。質の高い、安全な医療を提供すべく、一丸となり努力してまいります。
外科の理念・方針
地域の外科中核病院として、急性腹症などの救急診療、がん診療を中心に責任ある高度な診療にあたります。まず急性期病院として周辺地域の救急疾患に対しては365日24時間休みなく受け入れる体制を確立し、迅速な採血検査やCTなどの画像診断を駆使し十分な医療を提供いたします。
また大阪府がん拠点病院としてガイドラインに従った高度のがん診療に従事しております。新病院では放射線治療センター、緩和医療センターを併設し、さらに患者さま中心の医療を展開していきたいと考えています。専門外来は日帰り手術、肛門疾患、下肢静脈瘤、乳腺甲状腺、気胸、PEG、エコー下手術など幅広く、積極的に対応しています。
患者さま一人一人に笑顔を取り戻せるように高度な医療を提供すべく、スタッフ一同絶え間ない向上心を持ち、一致団結したチーム医療を実行していく所存です。
外科の対象疾患
- 消化器がん全般(食道がん、胃がん、大腸がん、膵臓がん、胆道がんなど)
- 良性消化器疾患(胆石症、胆嚢炎、虫垂炎、腸閉塞、消化管穿孔など)
- ヘルニア全般(ソケイヘルニア、大腿ヘルニア、腹壁ヘルニアなど)
- 内分泌疾患(乳がん、甲状腺がん、バセドウ病など)
- 急性腹症(消化管穿孔、消化管出血、腸管血栓症、腹部外傷など)
こんな症状の方は外科を受診してください
- 健康診断や人間ドックで外科の受診をすすめられたとき
- 消化器内科や内分泌・糖尿病内科で手術が必要と判断されたとき
- そけい部(足の付け根)が膨らんできたとき
- 肛門に痛みや出血、膿がでるなどの症状があらわれたとき
| 受付時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 午前 | 9:00~11:30 | 渡瀬 小川(稔) 廣岡 |
門脇 城田 藤本(再診) |
小川(淳) 森 南原 |
刀山 小川(淳) 廣岡 |
小川(稔) 城田 南原 |
担当医 |
| 午後 | 13:00~15:00 | 森 | 手術日 | 山口 淺井 田上 |
手術日 | 佐々 赤峰 |
- |
- 青字は診療科目、赤字は再診予約の方のみとなっております。赤マスの日は休診日です。
- 全診療科で予約診療制度を導入しております。
- 初診、再診に関わらず、あらかじめ予約センターにて診療予約が可能です(予約センター直通電話番号:06-6585-2729)。
- 都合により、休診または代診となる場合がございます。ご了承下さい。
専門外来情報
| 日帰り手術 | 日帰り手術センターの情報をご確認ください。 |
|---|---|
| 肛門疾患 | 渡瀬 : 小川 稔 |
| 下肢静脈瘤 | 刀山 |
| 乳腺甲状腺 | 丹羽 : 森 |
| 気胸 | 小川淳宏 |
| PEG | 廣岡 : 田中 : 浅井 |
消化器センター平成23年度の実績です。
| 消化器センター | 大腸癌手術件数(腹腔鏡下:76例、開腹:34例、内視鏡下:14例) |
当外科と消化器センター平成22年度の実績です。
| 外科 | 全身麻酔手術件数:1068件 そのうち鏡視下手術(胸腔鏡+腹腔鏡)348件 そけいヘルニア手術(主にKugel法)443件 |
| 消化器センター | 内視鏡下手術:431件(食道40件、胃24件、大腸293件、その他74件) |
- 上部消化管
- 食道がん、胃がんに対して、基本的にはガイドラインに沿った標準治療を行ないます。当科の特徴としては消化器外科医と消化器内科医がチームを組み、患者さんにとってガイドラインに反映されない患者さんの状態までを考慮して最も適切な治療法を選択しています。消化器内科と消化器外科と分かれていると内科と外科との境界領域では 最初に担当した科が外科であるか内科であるかによって治療方針が変わってくることもありますが、当院では外科内科が一体となっているため常に本当の最善の治療を選択しております。食道がんについても内視鏡治療を行なっています。最近では高度な技術を要する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)も導入しています。内視鏡治療の対象にならない症例については従来からの標準治療である開胸開腹による食道がんの切除に加え、早期食道がん、また呼吸状態の悪い方には完全鏡視下食道切除も行っております。最初から手術の適応にならない方、また手術への耐術能に問題がある方には放射線化学療法を選択しております。平成23年3月からは新病院に移転し最先端の放射線治療を多根病院で受けることも可能になります。胃がんについても積極的に内視鏡治療を行なっています。内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)も導入し、従来は内視鏡治療が困難であった広範囲の粘膜癌に対しても一括切除が可能となっています。内視鏡治療から外れる症例については患者さまの負担の少ない腹腔鏡補助下幽門側胃切除術(LADG)、腹腔鏡補助下胃全摘術(LATG)を積極的に行っております。これらは国内だけでなく海外にも情報発信を行い常に患者さまの視線に立った最先端の治療を行うことを目指しております。もちろん胃がんで標準治療である開腹下胃切除術も施行しております。また化学療法も当科担当医が責任をもって行っております。 また緊急で救急搬送された胃潰瘍穿孔、十二指腸潰瘍穿孔、胃がん穿孔などの緊急の上部消化管症例に対しても腹腔鏡下にて手術を行い良好な結果を得ております(専門: 門脇、森、浅井、佐々)。
- 下部消化管
- 大腸がんに対してもガイドラインに沿った、標準的治療を行なっています。早期がんに対する内視鏡的治療も積極的に行なっています。ポリープ型のがんだけでなく、側方発育型(LST型)のがんに対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)も行なっています。さらに平成22年4月からは高度先進医療である大腸ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)の認定施設となりました。大腸ESDではこれまで手術が必要であった大きさ2cm以上の早期大腸がんに対しても内視鏡的一括切除が可能となりました。手術においては、最先端の腹腔鏡下大腸がん手術を標準手術としており、これまでに100例以上の手術を行なっています。当院では大阪でもトップクラスの年間300例を越える豊富な腹腔鏡下手術症例数を経験しており、進行大腸がんに対しても安全かつ根治性を損なうことないように腹腔鏡下大腸がん手術を行なっています。また、再発大腸がんに対してはFOLFOX、FOLFILIにベバシズマブを併用した、最新の抗がん剤治療を外来化学療法室にて行なっています(専門:渡瀬、小川淳宏、小川 稔、浅井 哲 )。
大腸がん手術症例数はこちら(クリックすると表が開きます)
- 肝胆膵(かんたんすい)
- 胆石症に対する腹腔鏡下手術を多数(年間100例以上)行なっており、軽症例に対する日帰り手術症例数は日本有数の経験数を誇ります。救急指定病院でもあるため、難易度の高い重症胆嚢炎に対する腹腔鏡下手術も多数行なっております。また、緊急例を含めたERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)を年間に120例程度行っています。肝臓がんに対しては、症例に応じてラジオ波焼灼術(RFA)、動脈塞栓術(TAE)、肝切除術を使い分け、多角的治療戦略を行なっています。胆道がん、膵臓がんに対しても膵頭十二指腸切除などの根治手術を積極的に行なっています(専門:刀山、小川 稔、柳、浅井、佐々 )。
- 急性腹症(きゅうせいふくしょう)
- 大阪市西区、港区の基幹病院として此花区、大正区、中央区、福島区まで広い地域の救急医療を担っています。当院では、腹部外科の専門医が365日24時間当直をしており、夜間、休日の緊急手術であっても腹腔鏡下手術などのハイレベルな手術を行なえる貴重な病院です。虫垂炎はもちろんのこと、消化管穿孔や腹膜炎に対しても緊急手術は基本的に腹腔鏡下に行なっています(専門:城田、森、山口、田中 )。
急性腹症科について詳しく
- 肺
- 自然気胸に対する胸腔鏡下手術を多数行なっています。特に結紮術を積極的に取り入れることにより、早期退院が可能となり、日帰り手術も可能となっています。また、気胸手術後の再発率は3%と全国でもトップクラスです。転移性肺がんに対する、胸腔鏡下切除術も積極的に行なっています(専門: 小川淳宏、廣岡)。
- そけいヘルニア
- そけいヘルニアの手術治療にいち早くクーゲル法を導入し、日帰り手術の症例数も関西では最多を誇ります。大阪府以外からも多数の患者さまが手術を希望してこられます(専門: 丹羽、渡瀬、門脇、小川 稔)。
※下の図は、2009年度のソケイヘルニア日帰り手術の診療圏を示すものです。
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